夢・化学-21 日本化学会 くらしの中の化学製品
化学製品について    
 

さまざまな分野で大活躍、瞬間接着剤

指紋の検出にも使われる!

 模型などを作るときに使う瞬間接着剤。一般には『アロンアルフア』に代表される接着剤ですね。あっという間に、プラスチックや木、鉄などをくっつけてしっかり固定してしまう。それだけではありません、たとえば犯罪捜査にも使われているのを知っていますか。犯罪現場に残された指紋(しもん)の検出にも使われているのです。
 これら瞬間接着剤のほとんどは、シアノアクリレートというものです。1950年代にアメリカの化学会社が発明したもので、1960年代に入って、その性質を利用した接着剤が開発され、生活用品などを作る時の接着剤として工業分野で使われるようになりました。日本の家庭用の商品化は一般消費者向けには、つり同好会からの「仕掛け、つり糸、えさの固定に使ってみたら便利このうえない」との声がきっかけでした。1970年代に入ってから工作用など、身近な接着剤として普通に使われるようになったのです。
 瞬間接着剤は、シアノアクリレートの分子がばらばらなモノマーの状態で入っています。これが材料の表面にある微量の水分によって急激に反応し、分子同士が強力に結びついて固まってしまうのです。モノマーが水分と反応して、ポリマーになったのです。ほとんどのプラスチックは、最初はモノマーの状態で、それを重合してポリマーにしたものです。

 瞬間接着剤の利用は工業分野で使われ出した後、釣り糸の補強などに使われ、1970年代に入ってから工作用など、身近な接着剤として普通に使われるようになったのです。指紋の検出に使われるようになったのも1970年代です。指紋のついていると思われるものにシアノアクリレートの蒸気を触れさせると、指紋に残っている水分と反応し、その紋様が浮き上がるのです。
 瞬間接着剤は、接着しようとする表面の微量の水分によって固まるので、使う時には薄く、均一に表面に塗ることがコツといえます。厚く塗ると、内部まで反応が進まなかったり遅くなったりで、本来の接着力を発揮することがむずかしくなります。じょうずに瞬間接着剤を薄く塗ると、1平方センチメートル当たり300キログラムの力に耐える接着力を発揮します。
 じょうずに使って、模型作りなどを楽しんでください。
(取材協力・東亞合成)


▲このページの先頭へ戻る
専門館はこちら
 
 
化学製品について | 日本化学会 | 夢・化学-21 | プライバシーポリシー | お問い合わせ
夢・化学ー21委員会 (社) 日本化学会
Copyright (C) 2006 Dream Chemistry 21 Committee/The Chemical Society of Japan. All Rights Reserved.
夢・化学-21 日本化学会とは くらしの中の化学製品